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精神科の看護師の役割とは?大きく分けて2つです。
精神科は身体的な病気ではなく、心の病気を扱う、一般の専門科目とはちょっと違う特殊な科目です。その特殊な精神科で働く看護師は、どんな役割をしていると思いますか?今回は精神科の看護師の役割についてお話しします。
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精神科の看護師の2つの役割とは?
精神科は身体的な病気ではなく、心の病気を扱う科目です。そのため、一般の専門科目とは違い、特殊な科目でもあります。
そのため、精神科のイメージとしては、「心の病気を扱うので、怖い場所」、「患者さんが暴力を振るうので、危険な場所」といったイメージがあります。
もしかしたら、あなたも、「精神科は怖い場所や危険な場所」というイメージを持っているかもしれません。
確かに、患者さんの状態によっては危険なことがあるかもしれません。しかし、精神科はあなたが思っているような怖い場所ではないのです。
その精神科で働く看護師はたくさんいますし、私も以前は精神科で働く看護師の一人でした。
精神科での看護師はとても重要な役割を持っています。では、あなたは、精神科の看護師の役割がどのようなものだと思いますか?
精神科は、先ほども言いましたが、身体的な病気を扱う科目ではなく、心の病気を扱う科目です。
心の病気は、身体的な病気とは違い、治療の他に、患者さんとの人間関係を築くのはもちろんのこと、患者さんが病気になってしまった背景に目を向けたりして、患者さん自身や、患者さんを取り巻く背景や環境を理解しなければいけません。
こんな風にお話をすると、きっとあなたは、「精神科の看護師は難しいな」と思うかもしれません。
しかし、精神科の看護師は、それだけやりがいがありますし、役割もとても重要なものなのです。
先ほども言いましたが、私は以前精神科の専門病院で看護師をしていました。
私が勤めていた精神科は199床ある大きな病院で、軽症の患者さんから重症の患者さんと、幅広く入院患者さんがいました。 そのため、病棟も開放病棟と閉鎖病棟がありました。
私が勤めていた所は閉鎖病棟の女子病棟でしたが、私は、精神科の看護師には、大きく分けて2つの役割があるのだと思います。
それは、患者さんの精神疾患の状態を、改善、または完治することを前提として、患者さんが日常生活を自力で送れるように指導・援助すること。そして、精神疾患による自傷行為や暴力などに対する危険の回避です。
では、この2つの役割について、私の経験からお話ししたいと思います。
精神科の看護師の役割は、患者さんの指導と援助
先ほど、精神科の看護師には、大きく分けて2つの役割があるという事をお話ししました。
その一つが、『患者さんが日常生活を自力で送れるように指導・援助すること』です。
私が勤めていた病棟は、閉鎖病棟の女子病棟でしたが、この女子病棟では、統合失調症の患者さんがほとんどで、幻覚や幻聴に悩まされながらも、ある程度病状が落ち着いていて、日常生活の行動は自力でできる患者さんが多かったです。
しかし、精神疾患を患っている人は、幻覚や幻聴に左右されて、日常生活の食事や入浴などの清潔行動といった、私たちが普段の生活の中で、当たり前にできていることができません。
また病状が落ち着いている患者さんでも、精神疾患ゆえの強いこだわりがあるためか、自分の身の回りの整理整頓ができなかったりする患者さんが多いのです。
そういった状況で、私たち看護師が患者さんに行う役割は、患者さんの症状をよく観察すると共に、患者さんの病状が落ち着いていれば、自分の身の回りのことができるように指導をしていきます。
また、患者さんの病状が良くない時は、自分の身の回りのことができなくなってしまうので、そういった時は看護師が援助をしていきます。
例えば、指導の面では、ベッド上が散らかっていれば、整理整頓するよう指導したり、食事を駆け込んで食べて、喉に詰まらせないように、ゆっくりよく噛んで食べるように指導したりします。
また、援助の面では、幻覚や幻聴などの症状のために食事を食べることができなくなってしまった患者さんには、説得してスプーンや箸を持たせたり、食事を口に運んだりと援助します。
きっとあなたは、このお話を読んで、「子供に教えるような、そんな当たり前なことを指導しなければならないのか」と思うかもしれません。
しかし、精神科の患者さんは、このような日常生活にとって当たり前のことができなくなってしまうのです。
当たり前のことがちゃんとできて、日常生活を問題なく送ることは、生きていくためにもとても重要なことです。
そのため、私たち看護師は、日常生活の行動を指導したり援助したりすることで、閉鎖病棟で外に出られない患者さんのストレスの軽減を図ると共に、患者さんが社会復帰する際に日常生活をちゃんと送ることができるようにすることが役割なのです。
精神科の看護師の役割は、患者さんの危険を回避をすることで、患者さんの命を守ること
もう一つの大切な看護師の役割は、患者さんが自傷行為をしたり、他の患者さんに暴力を振るったりなどの危険を回避させることです。
この大切な役割も、私が勤めていた女子病棟での経験から言えることです。
私が勤めていた女子病棟では、先ほども言いましたが、病状が落ち着いている患者さんがほとんどです。
しかし、いくら病状が落ち着いているからと言って、その状態がずっと続くわけではありません。
患者さんによっては、落ち着いていた病状が悪化してしまうことがあるのです。
病状が悪化してしまうと、患者さんは、暴言を吐いたり、暴力を振るったりします。暴言や暴力の対象が看護師であればまだいいのですが、時にはその対象が他の患者さんに向いてしまうことがあります。すると、他の患者さんが怪我をしてしまったり、暴言や暴力をした患者さん自身も怪我をしてしまう危険性があります。
また、病状が悪化してしまうと、食事を食べなくなります。また、自分を傷つけたりすることがあります。そういった自傷行為は、時には患者さん自身の命の危険につながることがあります。
そのため、私たち看護師は、このような病状が悪化している患者さん自身や他の患者さんが危険な目に遭わないように、十分に観察し、ちょっとした変化も見逃さないようにします。また、患者さんの身の回りに危険なものを置かないよう配慮します。
こういった、患者さんの危険を回避するためには、患者さんにしっかりと薬を内服してもらうことが重要です。
患者さんによっては、薬を内服したがらない人もいます。そのため、薬の管理は看護師が行い、患者さんがちゃんと薬を内服したかを十分に確認します。
患者さんが薬をしっかり内服することは、危険を回避するだけでなく、患者さんの命を守ることにもつながるのです。
しかし、時には、病状が悪くて危険を回避できない場合もありますので、そういった時には、患者さんを重症の病棟に移動させたりします。
このように、精神科の看護師は、患者さんの危険を回避させることで、患者さんの命を守ることが大切なのです。
まとめ
精神科の看護師に大切な2つの役割をお話ししましたが、このお話を読んで、あなたはどのように思いましたか?
精神科の看護師の役割は、指導や援助をすることが多く、一般の専門科目のような看護が当てはまらない所があります。どちらかと言えば、患者さんとの人間関係を築くことが重要であるため、なかなか難しい所だと思います。
また、時には暴言を吐かれたり暴力を振るわれたりするので、怖いと思うかもしれません。
しかし、私は、体の病気を患っている患者さんよりも、精神疾患を患っている患者さんの方が、とても辛いのではないかと思います。
なぜならば、幻聴が聞こえることで、患者さんは、見えない人から罵声を浴びせられますし、精神疾患のせいで、ご飯が食べたくても食べられないのです。
ですので、私は、そういった精神疾患に苦しんでいる患者さんの苦痛を、なんとか取り除いてあげたいと思いますし、そのためには、患者さんと信頼関係をしっかりと築き、患者さんがなるだけ苦痛のない入院生活が送れるよう、指導や援助をすることが大切だと思います。
精神科の患者さんは怖いと思うかもしれませんが、病状が落ち着いていれば、私たちとさほど変わりはありません。
むしろ、私は、一般の専門科目よりも、精神科の方がやりがいのある科目だと思います。
ですので、あなたもぜひ、精神科の看護師として働いてみてくださいね。
執筆者情報
精神科の看護師の求人はどこで探せばいいの? 編集部
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